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調理上という戦場
@hide_ckにすすめられて読んだ本。

新社会人にぜひ読んでほしい作品です。特に5月病にかかってへこたれ始めるこの時期に。
背伸びせず、かといって愚鈍に努力をつづけるだけでもなく、多少のしたたかさと負けん気の強さでフランス料理をものにしていった筆者の姿勢には多くの共感と感動をおぼえるとおもう。

読んでいて「たしかにそうだよなあ」「あるある」と思うこともあれば、「なるほど、そういうことか」「そういうものなんだ、ぼくはこれから体験するのかな」と思うことも。



便利すぎると、人は動かなくなる。

 機能がいいと、「これが不便だから、ああいう道具を入れればいい。こういうものがあればいいのに・・・・・・」と、自分から動かなくなってしまうところもあります。結局便利を目指したのに、道具に使われる現実が出てくる。道具ができる範疇の技術に頼る技術者になる。
 何も揃っていなければ、自分で動くほかに解決方法がない。独自のマニュアルを生み出すしかないんです。怒りやストレス、欲求がどれだけ切実にあるかが、いい作用に結びつくきっかけを作ると思います。(39p)



 感性が優れていて、努力は怠らず、おごらず、その人がいると空気が引きしまる。技術も卓越している。できることなら、いつまでもいてほしい。
 しかし、そうしたすばらしさを抱えた人だからこそ、次の目的地に向かって飛び立っていくものでしょう。
 そしてやはり、飛び立っていくべきなのです。
 それぞれの料理人の人柄や個性が発揮されるのは、やはり、一人立ちして料理長になった時だろうと思っています。誰かのすばらしさを引き立てるだけの人生を、コート・ドールのスタッフたちには味わってほしくない。
 だから、ぼくはいつも有能な人が去る時には、
「コート・ドールのあとのことは何とかなるから、心配しないでどこまでも飛んでいきな。行きたい未知の世界に進んだほうがいいと思うよ」
 と言っています。必要な人ほど、身近なところにはいなくなっていきますね。
「愛しているものがあったら、自由にしてあげなさい。もし帰ってくればあなたのもの。帰ってこなければはじめからあなたのものではなかったのだ」
 こんな言葉を聞いたことがあります。その通りだなぁと感じました。(267-268p)




自分が組織をつくるならどんなものがいいか。著者斉須さんの考えに共感。
採用・研修のコンサルをしていて切実に思ったのは社員がずっと居続ける会社の仕組みは必ずしも会社経営にプラスになるとはかぎらないということだった。危機感がにぶくなってるから正社員雇用されていることにたいして感謝して奮起する社員なんてあまりいないし、むしろぶら下がってお荷物になる社員のほうがおおい。
勤めていた会社を辞めて次にいく人間を村八分にする風習が日本にはあるけど、そもそも価値観も生活環境も急激に変化する昨今ひとつのところにずっと勤め上げることはなかなか難しい。自分の現状にあわせて労働環境をかえていくのは当たり前のこと。送り出す側が「心配しないでどこまでも飛んでいきな」といえる雇用環境が日本にもっとととのうとよいよね。「思いっきり暴れてきなさい」と送り出してくれた前職の社長さんにはほんとうに感謝しています。
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