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十字軍物語3
評価:
塩野 七生
新潮社
¥ 3,672
(2011-12-01)
コメント:第七回十字軍失敗→マムルーク朝の成立→アッコン陥落(十字軍国家の滅亡)→モンゴル人襲来という流れがよくわかりました。マムルーク朝も、その前のアイユーブ朝も、成立には十字軍が深く関わっていたのね。

塩野七生たんの長h(以下略)。
第三回〜第八回十字軍について書かれている。

すごいと思ったのは神聖ローマ帝国のフリードリッヒ2世
マルチリンガルで現実主義なのは、高校の世界史で習ったけど、一兵も戦闘に巻き込まずに、地中海東海岸の十字軍国家の領土を広げたという事績にただただ驚いた。右手で拳を上げて、左手で握手する、という外交のいろはを忠実に実行した英主だったんだな。

十字軍国家が滅亡するのと入れ替わって、マムルーク朝モンゴル帝国が出てきて、やがて時代はオスマン帝国の出現を待つ、という12〜15世紀くらいまでの大まかな中東史を理解することができました。

十字軍物語2
評価:
塩野七生
新潮社
¥ 2,700
(2011-03-24)
コメント:「テンプル騎士団、ホスピタル騎士団は特殊部隊」というのは目から鱗だった。戦闘に特化した騎士は、なまじの歩兵よりも戦闘力が高いんですなあ。

塩野七生たん長編シリーズその2。

第一回十字軍で中東の建設された十字軍国家がどのようにして衰退していったかが、詳細に描かれている。十字軍国家の奮闘と第二回十字軍がお話のメイン。

サラディンよりもボードワン4世の輝くっぷりに目が眩みました。

美少年で聡明、文武両道だったのが、らい病に侵されて、10代で王位に就き、16歳で10倍以上の敵を蹴散らしたモンザールの戦いとか、なんのRPG?と思いました。

病気が進行するにつれて、馬に体をくくりつけて、戦場を闊歩するとか、どんだけ魂魄で生きていた人だったんだろう。
十字軍物語1
評価:
塩野 七生
新潮社
¥ 2,700
(2010-09-01)
コメント:第一回目の十字軍は皇帝や王ではなく、地方の領主たちが主人公だった。30名そこそこでイェルサレム北部のガラリヤ地方を征覇したタンクレディってすごいな!

塩野七生たんの長編シリーズ。
第一回十字軍の顛末を推論も交えて書いています。

読み進めていて、なぜISがシリアやイラクにこだわるのか、少しわかった気がしました。
アレッポ、ダマスカス、ハマ、モスルなど、ニュースで見た地名が本の中で出てくること出てくること。

中東の今を深く理解したい人にはおすすめです。
Design the World_8
状況に応じて、問題を発見し、
自ら環境を作りながら解決するのが、
生きたいように生きるコツと思うんだ
玉利康延(Yasunobu Tamari)


Q:どんなことをしていらっしゃいますか?

地域のブランディングやデザイン業、というと勘違いされそうで、最近「なにをしているように見えますか?」って聞いたら、「風土に根ざしたものを、他の人に伝える人ですね」と、言われた。まあ、そうだよね(笑)。

その土地にあるものを徹底的に調べ尽くす。歴史、風景、植生、作物、食べ物。もともと文化人類学者の竹村真一先生のところで勉強してたから、どこに行っても、民俗学的なところに目がいくんだけど。とにかくまずカメラを持って、現地のことをよく知ってるプロデューサーと一緒に『かみさま』を探すのね。八百万の神(やおよろずのかみ)と言ったほうがいいかもしれない。

行った先の風土にどういう『かみさま』がいて、そこからどのような恵みが、作物や食べ物として出現するのか。風土とその中で大切に育まれている暮らしの文脈を、丁寧に掘り起こす。土地に想いをもっている人や地域のブランディングを、ビジュアル表現的な側面からサポートする。それがいまの生業かな。


美味い、美しい、心地よい
 
そういう瞬間に
 
『かみさま』は姿を現わす



『かみさま』が現れる瞬間には法則があってね。季節と人々が延々と営んできたことの延長線上に出てくることが多いんですよ。例えば、5月末の刈り取り直前の麦畑。夕方、夕陽の当たっている時間に、風がさぁーーーっと黄金の穂先の上を走るときに「あ、ネコバスが走った!」って。宮崎駿さんはそれを映画にしたのかなあと思ったり。

あとは、冬の日本海。能登半島の先端にある奥能登塩田村というところで、一晩、釜で塩水を炊き上げる体験したことがあって。漁師の番小屋で、強い北風の音を聞きながら、鍋を作って過す。たまに火の様子を見に行くんだけど、海は荒波、陸は吹雪で、こんなところ、生き辛いだろと普通は考えると思うでしょ。けど、冬の寒い時期でないと食べられない美味いものがたくさんあって。香箱蟹、鱈の白子、2月の一番冷たい水で作った日本酒。冬の日本海は豊かなんですよ。
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パワハラ防止のための アンガーマネジメント入門
アンガーマネジメントをカード研修にできないかと考えて、参考資料として手に取った一冊。

内容は、怒りの感情は当たり前のものだから、それに蓋をするんじゃなくて、うまくいなしていきましょうよ、と。
大変わかりやすい本の構成で、アンガーマネジメント初心者にはうってつけの本だと思います。
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HOLACRACY
役職をなくし生産性を上げるまったく新しい組織マネジメント
評価:
ブライアン・J・ロバートソン
PHP研究所
¥ 1,836
(2016-01-23)
コメント:変化の激しい環境で生き残るための新しい組織の形、ホラクラシー手法の解説本。あくまで訳本なので、実感値に限界がある。日本人による、日本での実践事例が載った本を切望します!

最新の組織論をキャッチアップするために手に取った本。細胞の活動動画とか、人体の仕組みとかに想いを馳せながら読むと、書いてあることへの理解が深まるような気がします。

個人的にはDynamic Steering(動的運用)がツボりました。

ガチガチに目標を立てて、突き進んでも、現実は凸凹道。計画通りにすんなり前進はできない。なら、ざっくりとした方向性はもちつつも、一山一谷超えるごとに、現実に即して行動を変えていきましょうという考え方。


読んでみての疑問、所感はこんな感じ。

\嫻い噺限を個人から「役割」に移管するメリットは理解したけど、役割にたいする評価(給料)の正当性はどうやって生じるのだろう

▲曠薀ラシー型組織内の情報量は莫大かつハイコンテキストなので、マルチタスクをジャグリングする人でないと息継ぎできなさそう

「ホラクラシー憲法」という言葉が示すとおり、遵法意識の変革と持続が求められそう。組織の意思決定プロセスを根底から変える、という作業は、商鞅の変法(律令制定)にシンクロする部分があると感じた。
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サピエンス全史 下巻
評価:
ユヴァル・ノア・ハラリ
河出書房新社
¥ 2,050
(2016-09-08)

上巻よりも社会システムに重きを置いた解説。
富の未来(上・下)」なんかで言及されているので、トフラー大好きっ子にはあまり新鮮味がないかも。
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サピエンス全史 上巻
評価:
ユヴァル・ノア・ハラリ
河出書房新社
¥ 2,050
(2016-09-08)
コメント:ホモ・サピエンスの歴史。マッド・リドレー(生物学者)とかロミラ・ターパル(古代インド史家)とか、アルビン・トフラー(未来学者)とか読んでるよ、あまり新鮮味はないかも。

「私たちの祖先は自然と調和して暮らしていたと主張する環境保護運動家を信じてはならない」という著者の主張が、具体的な数値や事実を伴って展開されていて、「うむ、これは信じるまい」と思った。人類の環境にたいする侵略、みたいな文脈が他の本にない視点で面白かった。

生物学的観点から、社会の発展を考察するなら、本書と同時並行で「赤の女王 性とヒトの進化」を読むことを勧める。人間の社会が生物の進化の延長線上にあることがよくわかるから。

システムとして社会の発展を考察するなら、や「富の未来(上・下)」を読むことをお勧めしたい。

牧畜から農耕に社会が変容し、そこに文字・数学・官僚機構・法律が生まれて行く過程を知りたいなら、「南アジア史 1」「国家の起源と伝承―古代インド社会史論」がお勧め。場所は古代インドと限定されるけど、20世紀の思想家たちが掘り掘りした地域・領域なので、面白いことは請け負います。有名どころでいくと、マックス・ウェバーとかカール・マルクスとか、古代インド史を研究してます。
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「人脈」と「つながり」のちがい

つながりは放置しても、勝手に育っていることがある  写真:雨のち時々いつか晴れさん


動けるようになってきた昨今。時々、初対面の方に

「ハルさんは人脈がありますね」

と、声をかけられることがあります。
そう言う人には折を見て、

「さっきの方も、人脈ではなくて、つながりですよ」

と答えています。


人脈とつながりと。ぼくの中では明確にちがいます。
結論からいうと、今のぼくには「人脈」はないけど、「つながり」ならある。

では、この二つの言葉には、どのようなちがいがあるのでしょう。
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GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代
評価:
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書評が放置されていた本、第二弾。「ぼくが普段読まなさそうな本をオススメしてくれ!」と言って、紹介してもらいました。

著者によると人間は3タイプに分けられるらしい。

ギバー:人に惜しみなく与える人)
テイカー:真っ先に自分の利益を優先させる人
マッチャー:損得のバランスを考える人

で、世の中で成功(この場合、金を稼いでいる)のはギバーで、世の中で一番損をしているのもギバーとのこと。テイカーは短期的には利益を得るかもしれないけど、成功したいなら、ギバーの爪の垢を煎じて飲め!と書いてある。

しかし、本書は凡百の「自己啓発書」ではない。著者は優れた研究者であり、本書で展開されている議論は、どこをとっても行動科学の理論と実証研究に裏打ちされている。論理が実に頑健だ。その点で本書は、個人的な経験や思いつきで書かれた自己啓発のビジネス書とは一線を画している。



と冒頭には書いてあるんだけれども、キャリアポルノ臭がきつすぎて読み止め、となりました。この本読む人って、マッチャーか一部のテイカーだと思うんだけど、読んだからといって自分が栄えあるギバーになれるわけでもなく。散々事例の間を連れ回して、この著者が何がしたかったんだろうと思った。テイカーの心理描写に熱がこもっている点を見るにつけ、少なくともこの著者はギバーではなく、テイカーなんでしょうか。

ちなみに個人的見解として、トップがギバーであることは短い人生経験の中からも「そうだな」と思います。

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と一年前には書いていたんだけど、その後、メンタリストのDAIGOの書評があって、そっちを見たほうが実際に本を読むより面白いことがわかりましたので、謹んでここに共有させていただきます。
 
 
メンタリストDaiGo×本屋さんTRIP 
メンタリストDaiGoの『選書してみた!』
http://www.honya-trip.jp/column/12/
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