<< June 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

神プレーを繰り出す組織に必要な「因子」にまつわる物語
なんかもう色々降りてきたけど、凝縮させるとつまり、

組織の存在意義を内部の、それも
リーダーが決める時代の終了宣告

又は、組織の存在意義をみんなで
触り、形作っていく近未来の福音



組織はリーダーの発達段階に縛られて、リーダーの発達段階以上に発達しないという著者ラルーの思考は、食べ応え満載。これまでの組織論とは全然ちがう仕組みで持続(≠成長)している組織を因数分解し、Self-management、Wholeness、Evolutionary purposeという三つの因子をメインに、新しい形の組織運営を提示しています。
続きを読む >>
名前は忘れた、から始まる名前の歴史
R&Dのために読んだ一冊。
大藤先生の、膨大な日本人の名前に関する知見がふんだんに盛り込まれた一作。丁寧かつ豊富に引用が用いられており、さながらじっくり煮込んだブイヨンのような味わい。準論文といってもいいんじゃないだろうか。著者の視点と名前にたいする切り込みは古代、中世、近代だけでなく、近現代の大日本帝国下の台湾や朝鮮、現代の夫婦別姓にまで多岐にわたる。その論調の切れ味は鋭いが、底流には歴史に真摯に向き合おうとする姿勢がかいま見え、思想の左右に侵されることなく、歴史を論じれている珍しい一作とも言える。参考文献から5冊ほどスピンオフで読みました。

大藤先生。素晴らしい本をありがとうございます。ごちそうさまでした。
続きを読む >>
鎌倉時代は名字の大移動があったってさ!(武士限定)
R&Dのために選んだ一冊。
名字のブレンドが一層進んだ時期を、元寇における鎌倉武士の西日本への移動と設定する視点は新鮮だった。ちなみにぼくの母方のご先祖様は神奈川県から鳥取県に所領が変わって、一族郎党を率いて移住しており、著者の名字大移動説には妙な説得力がある。
また、名字が父系で伝えられるというのは鎌倉期であって、その前は母系的に舅から婿に伝わっていたとする見方も興味深い。平安末期になるまで名字が一代限りであったのを知れたのは大きな発見でした。コンテンツの食材として使います。
続きを読む >>
「おかえり」中間報告
日本のおばあちゃんが待っています。

以下のような日本語学習者を指導されておられる先生を探しています!!

1)約束を守れる環境にいる
2)向学心があり、明確な目標を持っている
3)zoom録画など、自主的に「おかえり」にコミットできる


およそ9ヶ月前に、母に生きがいをプレゼントしたい、という気持ちから始動した「おかえり」プロジェクト。

参考記事:N2以上の日本語学習者を教えているあなたの力をかしてください

こんなことを目指していました。



Facebookで日程調整し、zoomで会話&録画、Googleドライブ(DropBoxから変更)に格納して見返す。
この呼びかけに広島国際学院大学のChiemi Kawasakiさんが手を挙げてくださって、国内留学生と母との計6回の交流が生まれました。


「おかえり」を始めるにあたって、3つの仮説を立てました。

以下、その検証です。
続きを読む >>
サウジアラビアに愛を込めて
神権政治とおさらばして
社会工学を取り入れよう


主人公、伍子胥と天才兵法家・孫武が、絶妙コンビネーションで大国・を叩きまくるの巻。

軍法という新しいプロトコルで動く軍と、旧態依然とした私兵の集合体・楚軍とのコントラストが眩しいです。この構図、約200年後に秦と楚でも再現され、軍法でインセンティブを明確にした秦軍に滅多滅多にされて、楚は滅びます。その200年以上も前に「軍法って大事やん!」と覚醒できるチャンスを活かしきれなかった楚。残念すぎるのですが、なぜでしょう。

一つは、楚の文化。

楚は徹底した個人技万歳の国で、軍法(システム)の探求よりも、剣技、射術や馬術などを伸ばすことを良しとしました。一人の兵士が倍の敵兵を倒せば、軍全体の戦闘力も倍になるんじゃね?!というのが楚人の発想。兵質にはバラツキがあり、そんな単純計算で戦闘力は増えません。貴族階級からなる職業軍人と、徴兵された士気の低い一般庶民とが混じり合う組織の中で、銘々が勝手に動いても効果は出にくい。どうすれば、目的も力量も違う個人の、集合体としてのアウトプットを最大化できるか。楚は滅亡するまで、この社会工学(システムとインセンティブの設計・運用)に興味をもてませんでした。西方文明の雄、ローマとえらい違い(「空き家はコミュニティー崩壊の予兆、ローマより」p100-101)。
続きを読む >>
アウトプットを用意していないインプットはむしろ害になる
口癖が「成長」なんだけど、
なんのための成長なのか
腹落ちしていない人


に捧げる一冊。

宮城谷作品で「志とは!」みたいな硬いテーマの本を読んだ後だったので、ステーキの後のデザート感覚でペロリといけました。

キラキラした目標はしんどいぞ
他人と比較するのは合理的でないのでやめよう

という至極真っ当な現実を、ちきりん節を効かせて調理。「あなたが当たり前に感じているそれは、本当に当たり前なのか」が本書のメインテーマ。

いきなり最高峰(大きな目標)に弾丸アタックするのではなく、峰々のキャンプ(小さな目標)を少しずつつないで前進しようぜ、という説法は腹に染み入ります。たしかに目標を細切れにしたほうが楽だし、長続きする。

その道のトップについていくのは、めちゃくちゃ大変で、
認められようと無理して、美学を拗らせている人が多い。

どんだけ、美学で完全防備しても、その道のトップランナーが繰り出すアウトプットと自分のアウトプットとは比較になりません。理想の自分に近づくためのツールはずだったのに、いつのまにか自分を追い詰める悪魔の道具に変わっていたのなら、その美学(高い目標に挑む姿勢)はさっさと手放したほうが、気が楽です。ちきりんが言う、まさに「合理的」。でも、ストイックな星の下に生まれた人はなかなか美学を手放せないんですよね。ボクは病気という激痛の産道を潜ったことで、多少は手放せましたが、まだ両手に持ってるし…

あと、「人類皆平等」という幻想が人を苦しめるという指摘にも、ふむふむと頷きながら読み進めました。各人が備え持つスペックも外的環境も同じではない。比較して、訳も分からず「成長」を追い求めるのは、砂漠で蜃気楼に向かって歩くようなものだからやめようぜ、と。


中でも一番、今の心にクリティカルヒットしたのはこちら!

アウトプットのないインプットは
根詰まりを起こして、人格をこじれさせる


ロケットに例えると、目標に向けて成長エンジンをふかすとき、エンジンから炎が全然噴射されていない状態。でも、燃料は注入されつづける。あっという間に爆発しちゃいますね!

本書を読んでから「今からのインプットは最終的にどんなアウトプットとして錬成されるんだっけ」と思うようになりました。言葉を変えると、アウトプットがイメージできないインプットは消化不良を起こして、精神的体調を悪化させるので避けようという意識にチェンジしました。

最後に、「充実した休日」という表現が矛盾しているという指摘も納得です。休日なんだから、ゴロゴロしなきゃ。周りを見渡しても、オンオフがしっかり切り替えられる人は傾向として、安定したパフォーマンスを出せています。そして、歳を重ねていけば、本人の意思と関わらず、マジでゴロゴロして何もしない状態にしないと、HPゲージが回復しません。
休日もキラキラをアピールする人、自分の自信のなさと正面から向き合って、解脱しましょう。

なんだかんだで、アウトプットに1ヶ月半かかりました。ごちそうさまです。
続きを読む >>
人・物・情報を猛烈スピードで収集・処理するアレ
兵法好きにはたまらない、孫武、女兵のくだりがでてきます。

話の筋としては、伍子胥が辺境で兵学を極めていた孫武を主人の呉王闔閭に推挙するの巻。

宮城谷作品では常連、というかメインストリームの「志」の比較が出てくるレアな巻。これは「志」という宮城谷作品の根幹を扱うチャンス!と思って安易に手を出したら、火傷しました。2週間、書評かけなかった。orz
続きを読む >>
ブロックチェーンは、量子コンピューターとのカーチェイスに競り勝てるか
これは新しい時代の幕開けだ!と興奮していたら、最後にものすごいオチがあったでござる。

ブロックチェーンにまつわる興奮は別記事に譲るとして、ブロックチェーンがいかに破壊力のあるイノベーションなのか、ということを、複数の証言を元に、スクリーン照射した渾身の一作。

これは「第四の波※1」だ!ブロックチェーンによって、AppleとかFacebookに搾取されているデジタルアイデンティティを奪還できるぜ、ひゃっふー!

…と思ってたら、きわめて大きな数字の素因数分解をものすごい超高速で実行できる量子コンピューターってのがあって、ブロックチェーンの公開鍵はだいたい解けちゃうよ、てへ。ってさ。

※1 アルビン・トフラーの「第三の波」の次、ってことです

Farewell to all brokers!! or…
Welcome to BIG BROTHER
with the quantum computer??


すでに中国ではBIG BROTHERが本格始動しており※2、ジョージ・オーウェルの世界観が急速拡大中。しかも、そこに量子コンピューターが投下される。中国でのブロックチェーン技術、関連特許数は世界トップだし※3、杭州にブロックチェーン工業団地なるものも作ってるみたいですが※4。ある程度の仕組みが整ったタイミングで、量子コンピューターの制御下にごそっと入らないだろうか。ブロックチェーン関係者 in China の生の声をぜひとも聞きたいところ。

とはいえ、ブロックチェーンであれ、量子うんたらであれ、今後はあらゆるものに履歴がつく流れは必定。その履歴をAIが自動的に引っ張ってきて業務のマッチングもしちゃう。それは、仕事の要件定義が非常に求められるシビアな世界なわけで、エコシステム※5が成長する分水嶺が、発注能力の有無に収斂されそうな予感ビンビンです。YESとNOの単純な質問項目で構成されたタスク設定を、現在業務の海から拾ってくるのはなかなか歯ごたえがあって、顎が疲れそう。。

※2 14億人を格付けする中国の「社会信用システム」本格始動へ準備  
※3 China leads blockchain patent applications       
※4 中国、ブロックチェーン工業団地開所、100億元のファンド創設も発表
※5 もはや「組織」という枠組みが古いような気がして、エコシステム(生態系)という言葉を使ってみました



また、DAppを利用したリアルタイム在庫管理で、商品の受注が自動的に工場に入ってくるという近未来。これまで人間がやっていた折衝・交渉という概念はなくなり、冷徹なデータによって、最適解が弾き出されます。
しかも、人間はネット上の自律エージェントとデスマッチ。
非生命のアプリが繰り出す恒常的パフォーマンスに霊長類最強のホモ・サピエンスは勝てるのでしょうか。ぼくはちょっと自信ない。。

あと、個人的なオススメは、巻末の若林恵さんによる自作自演インタビューです。
自己ってこんなふうに客体化できるんだ!と新鮮な驚きとともに、グイグイ引き込む文章力に舌を巻きすぎて、脳内口中でサクランボの枝をクロスできました。この若林流表現手法、どこかで試すぞ。うむ。

以下、雑感。

2014年にフロリダのウォルト・ディズニー・ワールドで世界初のブロックチェーン結婚式が行われた。婚前契約をブロックチェーンに書き込む例が出てきた。そして、同僚の河崎くんが2018年4月にやはりブロックチェーンに結婚の履歴を残している。なんだかぐっと身近に感じる。

あと、この本に書いてある、ブロックチェーンを阻む壁(課題)は2018年5月現在で、どこまで解消されているですかね。教えて、佐藤くん!

以上、ごちそうさまでした!
続きを読む >>
「自然淘汰」無双、人類も洗礼を受けた・・らしい?
本書が比較人類学にカテゴライズされるとなると、頻繁に出てくる「合衆国東部」という表現って適切なんでしょうか。

サピエンス全史を超えられなかった
ある白人から見た人類史っぽいやつ


表記が並列化されてなかったり、著者の主観から見える事実の森の中を連れ回される感じがして、正直、頭にあまり入ってこなかったです。はい。。

例えば、「食糧生産が独自にはじまった地域」で上がっている地域の表現。

 ・肥沃三日月地帯
 ・中国
 ・中米
 ・アンテス地域及びアマゾン川流域(?)
 ・ニューギニア?
 ・エチオピア?
 ・サヘル地域?
 ・西アフリカ?

国名と地域名が混在、他の地域の抜け漏れ(十分な考察が言及されないまま)などなど。MECEじゃないよう!と涙がこぼれました。
「食糧生産が独自にはじまった地域」とタイトルを書いているわけですから、中国ではなく「黄河・長江流域」とか、中米でなはなく「ユカタン半島周辺」のように表記してほしかったです。


ちなみに、サピエンス全史と共通するのは、

 ・人類が進出したことで、大型生物が絶滅した
 (本質的な環境破壊を止めようと思うと、人類の生存領域を狭めないといけない)
 ・農耕民が狩猟採取民より貧しくなった

の2点。


興味深いなと思ったのは、同じ祖先をもつマオリ族モリオリ族の話。
環境要因から、一方は余剰生産がてき、複雑な社会構造をうみだし、一方は単純な社会構造をうみだしました。住んでいる環境によって、富の貯蔵がかわる、という至極当たり前の事実だけど、確かにそうだよなと事例を見せてもらって納得度アップです。

あと個人的に、どうしても組織論と絡めたくなるんですが、イチゴが自然淘汰の過程を経て現在の形になった話。
やはり、自然淘汰は原理としては最強で、逆らいようがありません。
イチゴのように組織も自然淘汰の原理のもとで進化をするわけで、誰かが意図して進化させようとしても、長い目で見ると、生き残れないのだろうなと思いました。園芸種の花とか、人間いなくなったら、環境変化に適応できず、すぐに絶滅しそう。

下巻も新たな地平線が見えそうにないので、読み止めです。

以上、ごちそうさまでした。
続きを読む >>
無理ゲー「少子高齢化」の裏攻略本
つかもっちゃん高橋さん、レコメンド。

編集によって殺された「超AI時代」が落合氏とのファーストインパクトだったので、期待値のハードル低めで読んだのですが、目から鱗が出てきたよ!(評価は3ですが)

一言でいうと、

人口動態嘘つかない、という現実の荒波の中で
うまく息継ぎできていない人に贈る、救命道具



特徴は、少子高齢化の現場で「このゲーム、詰んでる・・」と絶望の汗を流している人に、精神衛生上欠かせない知的塩分補給をしてくれる点です。


少子高齢化は危機ではなくチャンスだ!(ロボットだ!)

という著者の世界観は多少のツッコミどころはあれ、希望の灯火になることでしょう。

文章も非常にアーティスティックで、思考がおねむの人を叩き起こすのに十分なカフェインを含有。読書って基本ダウンローディングだと思うんですけど、本書はちがう。長く読み継がれてきた古典のように、文章を噛み締めるごとに「〇〇な場合どうだろう」「自分に当てはめるとどう見えるだろう」と、疑問文が頭の中を駆け巡ります。効力は第4章までだったけどね。

あと、見所は注釈。
読者がすでに知っていること、自力で調べられることについても、著者なりも視点でキーワードを要約しており、一見の価値あり。テレ東×池上彰「選挙特報」のテロップ紹介文を彷彿とさせます。ちなみに、本居宣長は「古事記、源氏物語、日本語の研究をし、「もののあはれ」というコンセプトを提示しました」。


IT鎖国によって、アリババやテンセントが生まれた、という指摘にも「言われてみれば!」と。10年前は、「中国政府、時代に逆行してんな。クスクス」と思ってたんですけど、世界で勝負できる企業を育てる選択肢として、非関税障壁は威力絶大だなと咀嚼しました。とはいえ、中国のような自前巨大市場をもっていて、国際法無視の図太さがないといけないんでしょうが。



もうちょい、感想、言わせてください。


士農工商を日本版カーストと定義し、最下層カースト「商」に分類される金融やメディアなどを持ち上げる日本の超拝金主義は問題だと、著者は指摘しているんですが、読んでいて、新興財閥のダークホースだった鈴木商店金子直吉を思い出しました。
金子も、金融は虚業である(事業ではない)として、グループ傘下に銀行を作らず、台湾銀行をメインバンクにしました。が、昭和恐慌で資金調達に難儀し、鈴木商店は潰れます。そんな歴史の一事実を顧みると、ある程度の商は必要だよなと思いました。もちろん、著者は商の存在を否定しているわけではなくて、「みんな商に偏食しすぎ!」が本論なんですけどね。仮想通貨関連業とか、商カテゴリーに入るのでしょうか。


他、思ったことを列記。

・人口減社会が機械化に対するアレルギー、ハレーションを抑える、という視点は説得力あり。そして、そんな人口減少社会の中で揉まれたロボティクス関連産業は輸出の目玉になる、という展望もちょっと希望を与えてくれる。

・トークンエコノミーが非中央集権の魁になる、という議論は、インターネットが勃興した時とどこがちがうのだろう。

・基本的に超人の発想なので、例えば「教育」の章で提言していることをメジアン以上の家庭ができるかというと疑問。著者の意図は「こんな学び方もありじゃないか」という問題提起でよいのだけど、その根拠である自身の幼少教育が貴族的すぎる。3歳から6歳まで、月曜はピアノの家庭教師につき、火曜日は東大の院生に算数を習い、水曜日は公文式、木曜日は実験教室に通って、金曜日は隣に住んでた画家と一緒に絵を描くとか。「ヨア、ハイネス」って思わず言いそうになっちゃった!



以上。ごちそうさまでした。
続きを読む >>